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北海道・旭山動物園の“タコ水道”

本サイトの管理人が幼少期から親しんでいる、北海道・旭山動物園に昔からあるタコの水飲み場。
園自体はかなりリニューアルしましたが、このタコはおそらく30年以上前からいると思われます。どのぐらい前からいるのだろう、と思って軽い気持ちで調べたら、「旭山動物園くらぶ」のコラムに正解が書いてありました。

雪に埋もれながら旭山動物園に訪れる皆さんを見守るタコ水道たち。

実は昭和42年の開園当初から存在しているんですって!

開園から50年以上、変化していく旭山動物園の中で同じ姿を保つ貴重な存在です。

https://zooclub.jp/2022/01/07/octopus_waterservices/

なんと自分より先輩でした。旭山動物園といえば元飼育員の絵本作家・あべ弘士さんのゆるいイラストが特徴ですが、あべ弘士さんが飼育員になられたのは1972年で、動物園の開園は1967年。なので、これは別の方のデザインなのでしょうね。どうしてタコにしたのかな。

大人になり公共の水飲み場を利用することもすっかりなくなり、衛生面の問題で数も少なくなっているのかな?と思っていますが、古臭い!撤去!とならずにユーモラスな姿で見守り続けていてくれるのが旭山動物園のマインドを表しているようでなんとも素敵です。旭山動物園に行った際はぜひ、動物だけじゃなくタコにも注目してみてください。

話は逸れますが、あべ弘士さんのインタビューを読んだら、生命力に満ちたとっても素敵な顔をしていらして。
あべさんは高校卒業後に鉄工所で働いて、ある日鉄の塊を見ていたら「彫刻家のジャコメッティになれる」と子どもの頃から絵が好きだった気持ちがふつふつと湧いてきて、独学で絵の勉強をし、図書館で北海道のエゾオオカミを書いた本と出会ったのがきっかけで「飼育係になろう」と思って旭山動物園の門を叩いたんだそう。「園にいる150種800点の世話をえさ作りから掃除、死後の埋葬までした。毎日見て触っていたから絵も上達した」ってすごくないですか?

まず、鉄工所で働いていて、ジャコメッティが降りてくるところがすごい。鉄工所の作業員も動物園の飼育員もそれなりに大変だと思うし、現代における会社員も「はぁ、一生懸命働いた。あとは余暇、余暇」と思って過ごしてしまいがちな気がしますが、そこがあべさんのすごいところ。私もこんな顔して生きていきたいなぁ、と思いました。

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オーナー

旭川市旭山動物園/ASAHIYAMA ZOO

1967年、旭川市に北海道3番目の動物園として開園した日本最北の動物園。理念は「伝えるのは、命」。飼育動物にとって居心地が良く、それぞれが本来持っている能力や行動、感性を引き出すことを主眼に考える「行動展示」が特徴です。

<参照サイト>
旭山動物園くらぶコラム「埋もれているのは?」
旭山動物園公式サイト
講談社 絵本通信 絵本作家という仕事 第14回 あべ弘士
旭山動物園とは

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